第3位
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2010年 スノーフェアリー(ムーア) |
牝馬三冠を達成した3歳馬アパパネ。
牝馬ながら長距離の京都大賞典を制したメイショウベルーガ。
サンテミリオンや リトルアマポーラなどといったGT馬もおり、
日本馬としては決して見劣りするメンバーではなかったが、
これらをイギリス・アイルランドの両オークスを制した
スノーフェアリーが一気に突き放した。
各馬が外を廻っていくところを、この馬は内の方へ進路を取り
馬場を切り裂くような鮮やかな脚を披露した。
しばらく国内のGTでは、日本馬の優勢が続いていたが
久しぶりに、「本場」の力を目の当たりにした。 |
第2位
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2001年 トゥザヴィクトリー(武豊) |
歴史的な、ドバイワールドカップ2着入線から
もう7ヶ月以上の時が経過していた。
現役最強古馬牝馬であることは疑い無いにしても、
長い休み明けは、決して明るい材料ではなかった。
逃げ馬の彼女が本来の調子でないことを悟った武豊は、
ハナ争いをせず、後方に控えさえた。
いつもは内の黄色いシャドーロールがどこまで粘れるか、という光景だったが
この日は一際目立つ黄色の鼻先が外から鋭く伸びるという、
今まで見たことの無い図が見られた。
しかし、その一歩前で展開されていた
先行勢の先頭争いは非常に熾烈であった。
抜け出した二冠牝馬テイエムオーシャンに
ティコティコタックとレディパステルが必死に並びかけている状態。
そこにトゥザヴィクトリーが追い着いたかと思えば、
最後にローズバドが大外から飛んでくるという大混戦。
ハナ・ハナ・クビ・クビという着差が示す、5頭の横一線勝負は
最年長のトゥザヴィクトリーに軍配が上がった。
国内唯一の勲章は、際どい差しきりで得たものだった。 |
第1位
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2002年 ファインモーション(武豊) |
秋華賞を1.1倍のオッズで、ろくにムチも使わず
二着に3馬身半差をつけて、無敗で制した彼女は
古馬相手でもその突出した信頼度は変わらなかった。
単勝1.2倍。その期待に、彼女は見事に応えて見せた。
余裕を持って直線を向くと、
楽々と先頭に立ち、一流古馬の追い上げを見事に封じて見せた。
「乗り手がこんなに乗ってて気持ちいいと思う馬はいない」と
武豊に言わせてしまう馬。
シンボリルドルフもトウカイテイオーも失敗し、
ディープインパクトも達成できなかった
無敗での古馬GT制覇という記録は
ファインモーション、只1頭しか持っていない。 |
番外
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2009年 クィーンスプマンテ(田中博) |
忘れていた、逃げ馬残りの大波乱。
気がついたら前2頭との差は、
最後の直線でも50mほどあった。
さすがのブエナビスタ、只一頭前を追いかけて
上がり32秒台のもの凄い脚で追い込んだが、
数十メートル遅かった。
逃げ馬と一番人気というわかりやすい組み合わせは
三連複で15万、三連単で154万円もついた。 |