サラブレットよりもスピードでは劣るといわれる、アラブ種。そんな中、サラ系競走馬を脅かし
たのがセイユウの存在だった。アラブ相手では全くの敵なし。セイユウを負かす馬を当てる懸
賞まで賭けられたほど。結局アラブ時代の16連勝を阻止したのは、68キロのハンデと彼自身
の出遅れであった。
相手をサラブレットに求めると、初戦は軽ハンデも味方して重賞の七夕賞を7馬身ぶっちぎっ
た。続く福島記念では、サラ系側は面目潰れを恐れ出走頭数3頭に。当然セイユウは完勝し
た。中山では相手が強くなり簡単には勝てなくなったものの、59キロのトップハンデをものとも
せず、セントライト記念で菊花賞出走メンバーを撃破。オールカマーで現役最強サラのハクチ
カラ・キタノオーと対決するも、敗退。ついにGT級のレースは取れなかったが、今でもレース
名にもなっているほどの名牝ガーネツトをはじめクラシック・天皇賞馬に数多く先着した。
種牡馬生活も華やかで、年々種付け数を増やし、最大1年238頭に種付けするほどまでに。
産駒もよく走り、アラブ界のサンデーサイレンスともいうべき存在になった。 |