【'12までのレースの傾向】
秋のJBCクラシックやジャパンCダートと比べると、やはり短い距離に向いている馬の活躍が多いが、安定感のある一級線の中距離型名馬は力でねじ伏せることも多い。あるいは、秋や年明けの連勝の勢いを借りて一気に頂点に達するものもいた。
良馬場でも時計が出て、スピード能力が必須。前半から速いタイムで流れるので、内をきっちり廻る必要は無く、差し馬は外から脚を伸ばしても勝負になる。ダートではなかなか厳しい35秒台の上がりが要求され、東京特有の決め手の争いになる。馬場が悪化すると更に時計が速くなり、レコード級の超スピード競馬になるので注意が必要だ。
スタート直後100mは芝という特徴的なコース。芝に全くむかない馬はダッシュがつきづらく、特に先行タイプの馬は出だしで失敗すると致命的だ。過去に芝でそれなりの成績を得た馬には心強い点だが、かと言っていきなりの転戦では意外に難しく、前走芝レースで連対したのは既にダートの実績を持っていたアグネスデジタルだけ。初ダートで好走したのは、三着に入ったトゥザヴィクトリーくらいだ。
≪レース観戦のポイント=スタート・決め手≫
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●人気馬の信頼度(過去10年)<高い>
1番人気【7-0-1-2】
2番人気【0-2-2-6】
3番人気【1-4-1-4】
4番人気【0-1-2-7】
5番人気【0-2-0-8】
開催当初は、荒れ気味だったが、最近は人気上位馬が順当に優勝しており、二着にもそれなりの馬が入ってくる。穴を狙うには人気薄の三着入着に期待したい。 |
●年齢(過去10年)<4・5歳が有利>
4歳【4-4-1-31】
5歳【4-2-2-18】
6歳【2-1-5-39】
7歳【0-2-2-22】
8上【0-1-0-18】
近年は4・5歳馬が安定しているが、馬券範囲内まで視点を広げると、実績のある高齢馬も健闘しており、連勝馬券のヒモとして考える必要がある。 |
●脚質(過去10年)<逃げ・先行有利>
逃げ【2-0-0-8】
先行【4-5-5-25】
差し【3-2-5-50】
追込【1-3-0-44】
東京の直線は長く、スローにはなりにくいので、最後の直線で外に持ち出しても充分に届く。ただし近年は底力の有る先行人気馬が踏ん張ることが多く、数字上では差し馬よりも信頼できる。 |
●枠順(過去11年・'03除く)<8枠有利>
1枠【0-2-2-18】
2枠【1-1-1-18】
3枠【0-2-1-19】
4枠【0-2-0-20】
5枠【2-2-1-16】
6枠【2-1-1-18】
7枠【1-2-0-19】
8枠【5-0-4-11】
ダートなので、開催末でも内外の馬場状態差は気にする必要はなし。最初のコーナーまでは長い直線なので、理論上枠順の有利不利はないはずだが、実際には内枠が不振。1〜4枠で勝ち馬はただ一頭。一方で8枠は、フルゲートが16頭なので二頭しか入らないにも関わらず、勝ち馬が半数も出ている。 |
●臨戦過程(過去10年)<JCダート組優勢>
JCダート 【4-0-0-4】
東京大賞典【2-3-4-7】
根岸S 【2-1-3-45】
川崎記念 【1-4-1-13】
平安S 【1-1-1-24】
JCダートからの直行組が強く、それが一番人気だとまず負けない。その他の路線からはまんべん無く好走馬が出ている。どれもシンプルに、前走で勝っていると勝率が高くなり、着順が悪くなる分結果を出すのが難しくなっている。 |
●牝馬(過去10年)<最近は不発>
【0-0-0-5】
ダートA級の牝馬が最近いないこともあるが、2001年のトゥザヴィクトリー以来、三着にも来ていない。 |