【レースの傾向】
外国馬に歯が立たない時期もあったが、近年は圧倒的に日本馬有利。その背景には、もちろん日本馬の能力上昇もあるが、力のいる馬場とスロー中心の欧州競馬とは一線を画している点が大きい。それは凱旋門賞馬の未勝利という点にも表れている。注目すべきは速い時計を出したことがある、軽い馬場に対応できそうな馬、例えば北米・香港・ドバイ・イタリアで経験のある人気薄の外国馬だ。ちなみに全海外招待馬の成績は、過去10年で【2-1-1-49】。
注目すべきは馬より騎手の方で、外国人ジョッキーは外国馬・日本馬にとらわれず、日本人騎手と互角以上の結果を出している。【5-6-5-62】の実績は、脅威の一言だ。
そんな中、餅は餅屋というか2400mの実績は必須条件。近3走で2400mの重賞で勝ち負けをしているような馬でないと、勝つのは容易ではない。
≪レース観戦のポイント=外国人騎手・決め手≫
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●人気馬の信頼度(過去10年)<普通>
1番人気【3-2-4-1】
2番人気【1-3-1-5】
3番人気【1-0-1-8】
4番人気【2-1-0-7】
5番人気【1-2-0-7】
かつては外国馬と日本馬の力関係を推し量るのが困難で、人気馬が勝てない難解なGTとして有名だったが、日本馬が上位を独占するようになってからは、前評判通りの結果で収まることが多くなってきた。過去10年で、1〜3着まではほぼ5番人気までの馬で決まっている。また1番人気馬は、3勝だが複勝率90%と、かなりの安定感がある。 |
●年齢(過去10年)<4歳中心>
3歳【1-4-4-28】
4歳【5-3-3-36】
5歳【3-2-2-32】
6歳【1-1-0-21】
7上【0-0-1-19】
天皇賞やマイルCSと同様、一般的なサラブレットとしての全盛期がはっきり現れている。4歳が断トツだが、3歳も連対馬が5頭おり悪くない。高齢になるほど苦しい。 |
●脚質(過去10年)<差しが圧倒的に有利>
逃げ【1-0-0-10】
先行【1-5-3-32】
差し【8-3-5-51】
追込【0-2-2-43】
開催末ではあるものの、ペースは序盤から速くなりがちで、先行で押し切るのはかなりの芸当。地力と決め手を兼ね備えていなければならず、先団を視野に入れつつ東京の長い直線で末脚が存分に行かせる差し馬が断然有利だ。スローペースになれば、現代競馬特有の上がりの速さが求められる。 |
●枠順(過去11年・'02除く)<フラット>
1枠【2-1-2-13】
2枠【1-0-1-17】
3枠【2-1-3-13】
4枠【1-0-2-16】
5枠【1-4-1-13】
6枠【1-1-1-16】
7枠【1-0-0-24】
8枠【1-3-0-22】
開催末だが、頻繁にレコード級のタイムが飛び出しており、馬場の荒れはひどくない。最初のコーナーまで充分に距離があり、差し馬中心の傾向では、枠の有利不利は生じにくい。 |
●臨戦過程(過去10年)<GT連戦組が優勢>
天皇賞・秋 【4-6-6-39】
凱旋門賞 【2-0-1-8】(フランス)
菊花賞 【1-3-1-15】
京都大賞典 【1-0-0-4】
日本馬の前走は、GT・天皇賞や菊花賞が中心。出走枠が限られているので当然かもしれないが、やはりそこで掲示板に載るほどの実力者は力を発揮する。 |
●牝馬(過去10年)<再び活躍>
【2-1-3-18】
新設当初は外国の牝馬が活躍。90年代後半では日本牝馬の連対が相次いだ。新世紀になってしばらくはおとなしかったが、近年の牝馬活躍の流れはこのレースでも。日本の女傑が活躍するパターンがまた増えてきた。 |