【レースの傾向】
前週のエリザベス女王杯とタイプが似ているレースで、馬場が広く、最初も最後も直線が長く、癖の少ないコース形態で、全ての面で条件がフラットなことが特徴。そのような場面で実際に強い京都巧者がやはり優勢。
関西のGTだが、意外にも関東馬が大活躍。勝ち数では関東4:関西6と拮抗しているが、勝率・連対率共に関西を上回っている。なお、外国馬はまだ連に絡んだ事は無い。そんな中でもサンデーサイレンス系はやはり強い。極端なハイ・スローペースにはなりにくいが、終始淀みのない流れになりやすく、まさにスピード勝負。速い持ち時計と、上がり3ハロン33秒台の決め手がある馬は信頼がおける。特に前走で上がりの一番時計を出している馬には要注意。
≪レース観戦のポイント=タイム・決め手≫
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●人気馬の信頼度(過去10年)<普通>
1番人気【4-2-0-4】
2番人気【0-2-2-6】
3番人気【1-2-0-7】
4番人気【2-3-0-5】
5番人気【1-0-2-7】
創設から'90年代までは、1番人気馬の連対率が圧倒的で、日本一堅いGTレースと呼ばれていた。現在はそれほどまでの有力馬の人気信頼度はないが、馬連万馬券は他のGTレースより少めで配当も落ちついている。安田記念と比べてみても、過去現在に偏らず、連覇した馬が5頭も出ているのは特徴的で、終わってみるとそれなりに納得のいく結果で収まる。ただ、3着には人気薄が多く飛び込んでくる。 |
●年齢(過去10年)<4・5歳が有利>
3歳【0-1-3-33】
4歳【3-6-3-29】
5歳【4-3-4-42】
6歳【2-0-0-25】
7上【1-0-0-18】
勝馬の年齢は4・5歳が中心で、3歳馬は一歩劣る。一昨年こそ8歳馬のカンパニーが最高齢GT優勝の記録を打ち立てたが、それ以外の7歳以上の実績は無いに等しい。本来のサラブレットとしての能力ピークがそのまま表れている結果と言えよう。 |
●脚質(過去10年)<追い込みが通用>
逃げ【0-1-1-8】
先行【3-1-1-32】
差し【4-6-5-62】
追込【3-2-3-45】
広いコースでコーナーも大きく、最後の直線も坂が無いので、実績のある先行馬も粘れるが、勢いを前面に押し立てた直線のみの追込タイプでも充分間に合う。平均的には後方待機が最も安定ある脚質ではあるが、実力があれば、逃げ以外戦法を問うことなく各馬の持ち味が存分に生きてくるコースだ。 |
●枠順(過去10年)<内枠が苦しい>
1枠【0-0-3-17】
2枠【1-0-1-18】
3枠【1-1-0-18】
4枠【3-3-2-12】
5枠【2-1-0-17】
6枠【1-1-1-17】
7枠【2-1-2-24】
8枠【0-3-1-24】
最初のコーナーまで充分に距離があり、最後の直線も長いので、理論上枠順の有利不利は無いはず。しかし1・2枠は馬場の傷み具合による不利からか、結果が出ていない。 |
●臨戦過程(過去10年)<GT連戦組が優勢>
天皇賞・秋 【4-3-1-22】
スプリンターズS【3-0-1-7】
富士S 【1-2-0-43】
スワンS 【1-1-5-33】
府中牝馬S 【1-0-0-6】
秋の天皇賞やスプリンターズSの、距離が異なるGTレースからのステップが有効なように、中距離やスプリント、それぞれに対応できる馬も多く善戦している。直結する前哨戦・スワンSからの馬は、データ上ではやや苦戦しているが、人気薄で上位に食い込んできた馬には注意しておきたい。また春のマイルGT安田記念上位組も、もちろん侮れない。 |
●牝馬(過去10年)<GT級馬は力を発揮>
【1-3-2-22】
近年は、毎年のように何かしら上位に絡んできている。ただし昔から上位に来るのはほとんどがGT馬。しっかり実績を積んできていないと、なかなか馬券に絡むのは難しい。 |