ジャパンカップダート
【レース概要】
 フェブラリーSがGTに昇格して以降、日本のダート界は中央・地方共に俄然レベルア
ップしてきた。そこで更なるダート路線の発展のために、中央に最高峰中距離ダートGT
の設立が望まれ、誕生したのがこのレースである。また、日本初の国際ダート競争として
スタートし、8年間ジャパンカップと同週で、主に東京で開催されてジャパンカップウィーク
を形成していたが、'08から阪神最終開催に移動し、ジャパン・オータムインターナショナ
ルシリーズの最終戦に指定された。距離は1800mと短縮されたが、右回りに変わるの
で、果たして左回りのみの米国競馬陣営がどれだけ興味を示すのか、微妙なところだ。

 東京開催時では、レコードが4回出るなど、年毎のダート馬の質向上が具体的な数字
となって表れてきた。

【レースの傾向】
 '08から舞台設定が大きく変わり、データが揃っていない。その上、阪神競馬場改修が行われダート2000mが新設されてから、オープン中距離戦は全てそのコースを使用。1800mコースを用いた3歳以上の重賞競争はこのレースしか行われていないので、コース分析に関わることは、その点を踏まえていただきたい。

 ブリダーズカップ直後の開催なので、外国の強豪ダート馬が進出してきた例自体が少ない。JC同様、本場のダートとはかなり馬場質が異なるので、自国での実績と直結しない可能性が高い。実際に、夏場から交流重賞を勝ち負けしてきた、実績のある日本馬が圧倒的に優勢だが、パワータイプでタイムにこだわらない人気薄の外国馬は要注意だ。

 スタート直後に急坂を上がるため、距離以上にスタミナが求められる。あとは最後の決め手と、小回り適正か。ブライアンズタイム系の先行馬はチェックしておきたい。

≪レース観戦のポイント=コース取り・展開
人気馬の信頼度(過去10年)<2・3番人気馬が苦戦>
  1番人気【5-3-2-0】
  2番人気【0-0-1-9】
  3番人気【0-0-0-10】
  4番人気【2-0-1-7】
  5番人気【1-1-0-8】
 1番人気馬の信頼度は高く、勝率は5割、100%の確率で馬券に絡んでくる。しかし2番人気は全部着外・3番人気も二着が1回だけと、酷い成績だ。従ってヒモに穴馬が絡み、連勝・3連勝馬券は結構な配当がつくことも多い。
年齢(過去10年)<5歳中心>
  3歳【2-1-3-21】
  4歳【2-3-1-28】
  5歳【4-4-1-33】
  6歳【2-2-3-22】
  7上【0-0-2-24】
 5歳馬が4勝二着4回と頭一つ有利。続いて3・4・6歳がほぼ横並びで続く。さすがに7歳以上になると戦績が落ちる。
脚質(過去3年・阪神移行後)<基本は先行有利>
  逃げ【3-0-0-1】
  先行【1-0-1-15】
  差し【0-1-3-20】
  追込【0-3-0-14】
 道中落ち着く傾向があり、コーナーを4つ廻り、直線が短いこのコースでは、一般には先行馬が有利だ。ただし、クラスが上がるごとに差し脚がハマる傾向にあり、強引なマクリも通用することがある。従って京都ダート1800より癖が無く、GTなら展開次第でどの脚質でも対応できそうだ。
枠順(過去3年・阪神移行後)<基本は中央より内枠が有利>
  1枠【1-0-0-7】
  2枠【1-0-0-7】
  3枠【0-1-2-5】
  4枠【0-0-0-8】
  5枠【1-1-1-5】
  6枠【0-1-1-6】
  7枠【0-1-0-6】
  8枠【1-0-0-7】
 それほど1コーナーまでの距離は短くない。スムーズに内に入って距離ロスを抑える作戦が有効であり、外枠の馬は外を回され続けると損だ。ただ、外から馬が被せてくるので、出っ端が悪い馬が内に入るとたちまち包まれてしまう懸念もある。
臨戦過程(過去10年)<JBCクラシック・武蔵野S組優勢>
  JBCクラシック【3-6-4-26】
  武蔵野S   【2-2-2-32】
  みやこS    【1-1-1-6】
  ドラール賞  【1-0-0-0】(フランス)
  銀蹄S     【1-0-0-0】
 ステップレース別では、ダート中距離の本道を進んできたJBCクラシック組と、武蔵野Sで急浮上してきたグループが主流。条件戦から進んできた馬は、1番人気で勝ってきたような馬で無いと難しい。
牝馬(過去10年)<実績なし>
  【0-0-0-8】
 近年、強い馬がいないこともあり、まだ馬券に絡んできたことは一回も無い。

管理人が選ぶジャパンCダートベスト3


阪神・ダート・1800m・3歳上
優勝馬
性年
タイム
騎手
備考
2013
2012 ニホンピロアワーズ  牡5 1'48"8 酒井学
2011 トランセンド 牡5 1'50"6 藤田伸二
2010 トランセンド 牡4 1'48"9 藤田伸二
2009 エスポワールシチー  牡4 1'49"9 佐藤哲三
2008 カネヒキリ 牡6 1'49"2 C.ルメール
2007 ヴァーミリアン 牡5 2'06"7 武豊 東京・2100m
2006 アロンダイト 牡3 2'08"5 後藤浩輝 東京・2100m
2005 カネヒキリ 牡3 2'08"0 武豊 東京・2100m
2004 タイムパラドックス 牡6 2'08"7 武豊 東京・2100m
2003 フリートストリートダンサー 騙5 2'09"2 J.コート 東京・2100m
2002 イーグルカフェ 牡5 1'52"2 L.デットーリ 中山・1800m
2001 クロフネ 牡3 2'05"9 武豊 東京・2100m
2000 ウイングアロー 牡6 2'07"2 岡部幸雄 東京・2100m

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