【レースの傾向】
電撃のスプリント戦。何といってもスピードが命なので、生粋のスプリンターはいいスタートを切って早めに先行・好位のポジションを取りたい。当然ながらスタートの出遅れは致命的。4コーナーを廻ってからは、短い直線を残すのみだが、最後に中山名物の急坂が待ち構えている。早めに脚を使った馬は、ここでバタっと勢いを削がれることになり、スムーズにレースを進めた後方勢の馬たちにチャンスが生まれる。残り1ハロンでどれだけ踏ん張れるか、あるいはどれだけ切れる脚を使えるかが、勝つために重要なポイントだ。
連覇・複数回制覇が難しく、毎年のように新たな電撃6ハロンキングが誕生し、スプリント界の序列が目まぐるしく変わっている。2勝(連覇)したのは、現在の国内スプリント系種牡馬の筆頭、サクラバクシンオーのみ。
≪レース観戦のポイント=スタート・急坂での持続力≫
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●人気馬の信頼度(過去10年)<普通>
1番人気【4-2-0-4】
2番人気【0-4-2-4】
3番人気【2-2-1-5】
4番人気【0-0-0-10】
5番人気【2-0-1-7】
1番人気の連対率60%、2番人気の複勝率も60%で、まずまず馬券的に頼りになる。特に近走1400m以下の重賞、あるいは直線コースの重賞で結果を出していると、より頼もしい。併せて有力外国馬が'05・'06と連勝していて注意が必要だ。稀に大穴配当が出現する。 |
●年齢(過去10年)<フラット>
3歳【1-0-1-12】
4歳【4-1-5-16】
5歳【1-6-2-33】
6歳【2-2-2-32】
7上【2-1-0-30】
'99以前は年末開催であり、秋競馬序盤開催の現在、発展途上の3歳馬にとっては厳しい舞台だが、斤量の差もあり決して勝負にならない訳ではない。若干4・5歳が有利なものの、3歳から8歳までどの年代でも優勝・好走した実績がある。比較的年齢は問われない。 |
●脚質(過去10年)<逃げ・先行有利>
逃げ【4-0-1-5】
先行【4-6-3-22】
差し【1-2-2-60】
追込【1-2-4-36】
この時期の中山は、まだオーバーシードされていない野芝100%の馬場。良なら馬場も軽く、その上3コーナーまでなだらかな下りになっているため、序盤からペースが上がりやすく、文字通りスピード勝負となる。先行型の馬はスムーズな競馬が出来るが、ゴール前に厳しい急坂が待ち受けているため、最後の最後で追い込み馬が伸びてきて大逆転というケースも珍しくない。しかし、概ね逃げ先行が有利で、馬場が荒れたり、雨が降ってくるとさらにその傾向が強まり、ここ10年のうち稍重以下の馬場状態では、全て先頭の馬が逃げ切っている。 |
●枠順(過去11年・'02除く)<最内・大外は苦しい>
1枠【0-1-2-15】
2枠【0-4-1-14】
3枠【1-1-0-17】
4枠【3-0-0-16】
5枠【2-1-0-17】
6枠【0-1-3-16】
7枠【4-1-4-10】
8枠【0-1-0-19】
終始右回りにコースが曲がっているのだが、向正面はかなりストレートに近い。さすがに多頭数の大外枠は苦しいが、内枠では包まれる可能性も。内過ぎず外過ぎず、真ん中よりの枠が欲しいところ。 |
●臨戦過程(過去10年)<前走北海道組は苦戦>
セントウルS 【4-3-4-42】
北九州記念 【2-0-1-3】
安田記念 【1-1-1-6】
キーンランドC 【0-2-1-15】
圧倒的にセントウルSを使った組からの好走が目立ち、北九州記念からのローテも有力。安田記念からのぶっつけも、勝率は高い。一方、前走札幌や函館を使ってからの参戦は実績が乏しい。 |
●牝馬(過去10年)<大活躍>
【4-2-2-30】
中央の牡牝混合GTの中でも、最も牝馬のエントリーが多いレース。過去10年で3勝二着3回と、実績もしっかり挙げている。それ以前にも活躍馬が目白押し。このレースは、オスメスを特別に意識しないで予想したほうが良さそうだ。 |