スプリンターズステークス
【レース概要】
 '67に創設された、当時ハンデ戦だったこのレースは、初の1200mの古馬重賞であっ
た。競争体系が細分化され、短距離路線の整備と共に、GV・GUと格上げされ、'90に
スプリント戦初のGTに昇格。有馬記念の前週に行われ、短距離戦線の締めくくりとなっ
た。'00からは時期が移って、秋のGT戦線開幕戦となり、夏場に鍛えられ昇り調子のス
プリンターたちと春の実力馬が一堂に会す、スプリントチャンピオン決定戦として定着し
た。また'05からグローバル・スプリント・チャレンジの一翼となり、'06より国際GT競争に
認定、アジア・オセアニアの名スプリンターも目標とするレースとなり、安田記念同様、外
国馬の台頭が目立ってきた。

 常にスプリント界の最先端を担ってきたレースだけに、勝ち馬たちも時代を代表する名
スプリンター揃いである。

【レースの傾向】
 電撃のスプリント戦。何といってもスピードが命なので、生粋のスプリンターはいいスタートを切って早めに先行・好位のポジションを取りたい。当然ながらスタートの出遅れは致命的。4コーナーを廻ってからは、短い直線を残すのみだが、最後に中山名物の急坂が待ち構えている。早めに脚を使った馬は、ここでバタっと勢いを削がれることになり、スムーズにレースを進めた後方勢の馬たちにチャンスが生まれる。残り1ハロンでどれだけ踏ん張れるか、あるいはどれだけ切れる脚を使えるかが、勝つために重要なポイントだ。

 連覇・複数回制覇が難しく、毎年のように新たな電撃6ハロンキングが誕生し、スプリント界の序列が目まぐるしく変わっている。2勝(連覇)したのは、現在の国内スプリント系種牡馬の筆頭、サクラバクシンオーのみ。

≪レース観戦のポイント=スタート・急坂での持続力
人気馬の信頼度(過去10年)<普通>
  1番人気【4-2-0-4】
  2番人気【0-4-2-4】
  3番人気【2-2-1-5】
  4番人気【0-0-0-10】
  5番人気【2-0-1-7】
 1番人気の連対率60%、2番人気の複勝率も60%で、まずまず馬券的に頼りになる。特に近走1400m以下の重賞、あるいは直線コースの重賞で結果を出していると、より頼もしい。併せて有力外国馬が'05・'06と連勝していて注意が必要だ。稀に大穴配当が出現する。
年齢(過去10年)<フラット>
  3歳【1-0-1-12】
  4歳【4-1-5-16】
  5歳【1-6-2-33】
  6歳【2-2-2-32】
  7上【2-1-0-30】
 '99以前は年末開催であり、秋競馬序盤開催の現在、発展途上の3歳馬にとっては厳しい舞台だが、斤量の差もあり決して勝負にならない訳ではない。若干4・5歳が有利なものの、3歳から8歳までどの年代でも優勝・好走した実績がある。比較的年齢は問われない。
脚質(過去10年)<逃げ・先行有利>
  逃げ【4-0-1-5】
  先行【4-6-3-22】
  差し【1-2-2-60】
  追込【1-2-4-36】
 この時期の中山は、まだオーバーシードされていない野芝100%の馬場。良なら馬場も軽く、その上3コーナーまでなだらかな下りになっているため、序盤からペースが上がりやすく、文字通りスピード勝負となる。先行型の馬はスムーズな競馬が出来るが、ゴール前に厳しい急坂が待ち受けているため、最後の最後で追い込み馬が伸びてきて大逆転というケースも珍しくない。しかし、概ね逃げ先行が有利で、馬場が荒れたり、雨が降ってくるとさらにその傾向が強まり、ここ10年のうち稍重以下の馬場状態では、全て先頭の馬が逃げ切っている。
枠順(過去11年・'02除く)<最内・大外は苦しい>
  1枠【0-1-2-15】
  2枠【0-4-1-14】
  3枠【1-1-0-17】
  4枠【3-0-0-16】
  5枠【2-1-0-17】
  6枠【0-1-3-16】
  7枠【4-1-4-10】
  8枠【0-1-0-19】
 終始右回りにコースが曲がっているのだが、向正面はかなりストレートに近い。さすがに多頭数の大外枠は苦しいが、内枠では包まれる可能性も。内過ぎず外過ぎず、真ん中よりの枠が欲しいところ。
臨戦過程(過去10年)<前走北海道組は苦戦>
  セントウルS   【4-3-4-42】
  北九州記念    【2-0-1-3】
  安田記念     【1-1-1-6】
  キーンランドC  【0-2-1-15】
 圧倒的にセントウルSを使った組からの好走が目立ち、北九州記念からのローテも有力。安田記念からのぶっつけも、勝率は高い。一方、前走札幌や函館を使ってからの参戦は実績が乏しい。
牝馬(過去10年)<大活躍>
  【4-2-2-30】
 中央の牡牝混合GTの中でも、最も牝馬のエントリーが多いレース。過去10年で3勝二着3回と、実績もしっかり挙げている。それ以前にも活躍馬が目白押し。このレースは、オスメスを特別に意識しないで予想したほうが良さそうだ。

管理人が選ぶスプリンターズSベスト3


中山・芝・1200m・3歳上
優勝馬
性年
タイム
騎手
備考
2013
2012 ロードカナロア 牡4 1'06"7 岩田康誠
2011 カレンチャン  牝4 1'07"4 池添謙一
2010 ウルトラファンタジー 騙8 1'07"4 H.ライ
2009 ローレルゲレイロ 牡5 1'07"5 藤田伸二
2008 スリープレスナイト 牝4 1'08"0 上村洋行
2007 アストンマーチャン 牝3 1'09"4 中舘英二
2006 テイクオーバーターゲット 騙7 1'08"1 J.ジャニアック
2005 サイレントウィットネス 騙6 1'07"3 F.コーツィー
2004 カルストンライトオ 牡6 1'09"9 大西直宏
2003 デュランダル 牡4 1'08"0 池添謙一
2002 ビリーヴ 牝4 1'07"7 武豊 新潟・1200m
2001 トロットスター 牡5 1'07"0 蛯名正義
2000 ダイタクヤマト 牡6 1'08"6 江田照男
1999 ブラックホーク 牡5 1'08"2 横山典弘
1998 マイネルラヴ 牡3 1'08"6 吉田豊
1997 タイキシャトル 牡3 1'07"8 岡部幸雄
1996 フラワーパーク 牝4 1'08"8 田原成貴
1995 ヒシアケボノ 牡3 1'08"1 角田晃一
1994 サクラバクシンオー 牡5 1'07"1 小島太
1993 サクラバクシンオー 牡4 1'07"9 小島太
1992 ニシノフラワー 牝3 1'07"7 河内洋
1991 ダイイチルビー 牝4 1'07"6 河内洋
1990 バンブーメモリー 牡5 1'07"8 武豊

※1984-1986はGV・1987-1989はGU   

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