【レースの傾向】
将来・クラシックの可能性より、現段階でのスピードの完成度が求められるレース。だがそうは言っても、少なくとも1400m以上のレースで結果を出していることが求められる。出来れば厳しい流れを経験しているといい。前走でも3番人気以内の評価を受けていないと勝ち目には遠い。従って人気上位馬が順当に結果を出すレースだ。
もう一つの特徴は枠順の差。戦前からコース形態にあれこれ言われるGTレースがいくつかあり、しかしどれも意外と理論通りにはなっていない中、このレースは内有利・外不利の傾向がはっきり出ている。外枠馬は序盤に位置取りを躊躇してしまうと絶望的な流れになってしまうので、積極的に内に潜り込み、タイトなコース取りをしていかないと、上位争いさえ難しくなる。
≪レース観戦のポイント=枠順・コース取り≫
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●人気馬の信頼度(過去10年)<勝率の2番人気・複勝率の1番人気>
1番人気【2-2-4-2】
2番人気【4-1-1-4】
3番人気【1-1-0-8】
4番人気【1-2-1-6】
5番人気【1-2-2-5】
比較的人気馬が好走するレースとして有名で、1番人気馬は2着・3着が多いものの複勝率は過去10年で80%とかなりの安定感。他、4番人気までの馬もだいたい好走して、2番人気が多く勝ち星を挙げている。11番人気以下からの入着は一頭もない。驚くべきことに、馬連万馬券が一度も出たことが無いレースで、配当的には穏やかだ。 |
●脚質(過去10年)<逃げ・先行有利>
逃げ【1-2-1-8】
先行【5-2-4-21】
差し【3-6-2-52】
追込【1-0-3-44】
テンが速く淀みない流れで進み、終いの時計がかかってしまうのがこのレースの一般的な流れ。最後に厳しい坂が待ち構えているが、直線も短く、なし崩し的に脚を使わされる展開では、極端な追い込みでは苦しく、どちらかというと逃げる方に光明がある。先行馬が断然有利。先行・中団にいる馬は、4コーナー付近で先頭の馬を捕らえるように少し早めに仕掛けるのが上策で、大外から直線一気で差し切るには相当な能力差がないと不可能だ。 |
●枠順(過去10年)<内枠有利>
1枠【2-1-4-12】
2枠【3-2-1-13】
3枠【1-2-1-16】
4枠【2-1-2-15】
5枠【0-1-0-18】
6枠【2-2-1-15】
7枠【0-0-0-20】
8枠【0-1-1-17】
おむすび型のコース体型で、外枠馬は早めに内に入らないと終始馬群の外を回らされることになり、大幅に距離をロスする。よって数字にも表れているように、内枠が圧倒的有利。7・8枠の勝馬はというと、'86のメリーナイスまで遡る。しかもこの馬は後のダービー馬であり、この年は9頭立てだったことを鑑みると、いかに外枠が不利であるかがわかるだろう。現在のGTの中でも、最も枠による有利不利が大きいレースであろう。 |
●臨戦過程(過去10年)<重賞経験組が中心>
東スポ杯2歳S 【4-1-2-15】
京王杯2歳S 【3-4-2-24】
京都2歳S 【1-0-0-1】
きんもくせい特別【1-0-0-1】
新潟2歳S 【1-0-0-2】
重賞を戦ってきた戦績を積んだ馬達がやはり中心で、まれに2戦目で勝ちあがったような経験の浅い馬もたまに上位争いをしてくる。前走1800m以上の馬も怖い。2〜4戦のキャリアが丁度良いようだ。1戦1勝で出てきて一気にこのレースを制した馬はいない。 |
●牝馬(過去6年)<実績なし>
【0-0-0-1】
牝馬が出走できるようになったのは6年前からで、実際に出走したのはフォーチュンワード(6着)一頭のみ。まだデータとしては確立されていない。 |